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「ダークナイト」 ヒース・レジャー・インタビュー


2007年「ダークナイト」を撮影していたシカゴのセットで行われた、ヒースのインタビューです。

元記事はこちら → FHM.com (1P - 6P)





- FHM Interview on The Dark Knight Set -





調子はどうですか?

たった今、飛行機を降りたばかりなんだ。今朝4時にLAの自宅に迎えの車が来てね。でも、大丈夫だよ。


頭がボーっとしてちゃんと答えられないなんてことはないですよね?

(笑)ちょうど良いタイミングで、僕を捕まえたね。


この役を引き受けたことについて、皆は、あなたのことを怖いもの知らずだと言っていますが?

もちろん、怖かったよ。でも、怖いということは、同時にエキサイティングだということでもあるんだ。だから、僕が怖いもの知らずかどうかは分からないけど、確かに僕は勇敢な顔をしていなければならなかった。自分には切り札がある、そしてそれは、他とは違う切り札だと信じていなければならなかった。


ジャック・ニコルソンの演技はご覧になりましたか?

うん、もちろん(笑)。この役が決まってからじゃないよ。その前に何度も見ていた。大好きなんだ。クリスの最初の映画を見て、クリス・ノーランの映画とティム・バートンの映画では全く別物になることが分かっていた。だから、新しいアプローチで演技できると分かっていたんだ。つまり、ジャックの演技とは違ったやり方でね(笑)。希望としてはね。


どんなふうに?

分からないよ。好き勝手に僕が言っていいというわけじゃないんだ(笑)。


役作りはどのように?コミックをベースにしたのか、それとも映画やテレビ・シリーズ?

どっちも。一ヶ月ほどロンドンのホテルの部屋にこもりっきりになって、ちょっとした日記を付けながら、いろんな声を試してみたりした。で、君の質問に答えるけど(笑)、つまり、最終的に辿り着いたのは、人を思いやることが全く無い、あるいは、自分の行動に良心のかけらも持たないようなサイコパスの世界の中に、彼を作り上げることだったんだ。それは、楽しいことだった。なぜなら、彼がどんなことを話すのか、彼がどんなふうに話すのか、彼がどんなことをするのか、歯止めになるものが何も無いからね。だから、どうやって役になりきるかは、いつもとても個人的なプロセスなんだ。手に入るコミックも全部読んで、脚本も読み込んで、それから、目を閉じて、それについてメディテーションする。クリスと僕は、役をどう演じるべきかについて、考えがとても近かったんだ。このプロジェクトの最初のミーティングで、そのことがはっきりと分かったよ。僕たちが心の中に描いていたイメージは、ほとんど同じだった。だから、僕は、それを求めて出て行き、手に入れて、戻って来たんだ。


ジョーカーの背後に、人間を見たということ?

分からないよ(笑)。本当に、どう言えば良いのか、分からないんだ。間違ったことを言ったら、殺されそうな気がするからね…


プロローグがあることは分かっています。でも詳しい内容まで、はっきりとは…

いいかな。話して良いかどうか、本当に分からないんだ(笑)。


話を戻しますが、ジョーカーの役になりきる過程で、彼が、元々は普通の人間だと考えていたのですか?

うん。クリス・ノーランのバットマンの映画で描かれる悪役っぽい連中は、ほとんどが普通の人間、元は普通の人間だったと思うんだ。確かに、彼が元々どういう人間だったかについては、自分なりの結論を持っているけど、でも、それを君にうっかり話してしまって良いかどうか分からないよ。今のところ、僕の秘密にしておきたいんだ。だから、分からないんだ。このことについて話をするのは初めてだし、何を話して良くて、何を話しちゃいけないのか、誰も僕に教えてくれてないから(笑)。


あの顔を作るのに、どのくらい時間がかかるのですか?

だいたい1時間30分くらい。かなり早いよね。マウスピースの技術は新しいものなんだ。傷跡は、シリコンでできている。人工装具ではなくてね。それで、3つのシリコン・スタンプを、ここと、ここと、ここに付けるんだ。下唇は、基本的に全部が作り物だよ。それを、ここにのり付けするんだ。だから、そういったものを付けるのに30分ほどかかって、それから20分から30分、顔をペイントするのにかかるんだ。



あなたの娘さんはジョーカーのメイクをしたあなたを見たんですか?

いや、いや。写真は見たと思うけど…。


怖がっていましたか?

なんて言うか、眉をひそめるような顔をしていたよ(笑)。でも、彼女は、それが僕だとは分かっていないと思うよ。


役作りに役立ちましたか? 衣装も付けて、雰囲気も、見た目も…

うん、うん。もちろん。撮影までにやったいろいろな下調べの作業に、最後の仕上げを加えるものだった。仮面を着けるという言い方があるけど、仮面を着けることで、いつも、自由というか、何でもやりたいことをやっても許されるようになる。判断されたり、見られたりする感じから自由になる。文字通り、仮面を身に着けて、自由な感じ、束縛されない感じが倍増する。これは、かなりエキサイティングだよ。


どうやって、邪悪な考え方ができるようになるのですか?

僕たちは皆、自分の中に邪悪な部分を持っていると思うんだ。分からないけど。何と言うか、しばらく、そのことについて考えていた。外部の考えにつながるんだ。生の肉を食べているとして、その時、自分の口や自分の目はどんなふうになるだろう。そんなちょっとした視覚的なことでも、自分の心をちょっと変えてしまうかもしれない。邪悪な感じがするだろう。それが、必ずしも邪悪な考え方じゃないとしても、見た目には邪悪に見えるだろう。分からないけど、多分、その後は、自分が調べたことを信じることだと思う。それと、こういった言葉の意味を信じること。つまりサイコパス。それと、後は、それで突っ走る。分かるかな? 今の時点では、あまり考えすぎないようにしているんだ…


ニコルソンは、こう言っています。初めてジョーカーに扮した自分を見たとき、セリフを忘れたと。自分の演技を自分で見て、何か特別な感じがしましたか?

まだ見てないんだ。音は聞いたよ。予告編でね。ちょっとゾッとするような感じがしたけど、でも、まだ見てないんだ。


なぜ? なぜ、見ないんですか?

僕はただ、どこで見れば良いのか分からないんだ。プレイバックを持っていないし、プレイバックで見たくないし。だからまだ見ていない。それだけ。君が見たかどうか知らないけど、彼らは、予告編みたいなものを作っている…


ラッシュは見ないんですか?

見ないね。以前は見たけど。でも、今では、時間の無駄だってことが分かったんだ(笑)。それよりも家に帰って、寝ていたほうが良い(笑)。遅いしね。


それは、そうすることで、自分の演技を再調整してしまうことが分かったからですか?

そういうこともあるね。うん、時には。つまり、以前、そうしていたのは、不安だったから。それと、教えてもらったり、自分で学んだり。


彼は、肉体的にはどうなんですか? これまでのジョーカーと比べて、ずっと強健になっていますが。若いし…それに、クリスチャン・ベールも、とてもがっしりした俳優ですよね。スポーツマン・タイプで…

そう、確かに。クリスチャンは2度ほど(笑)、映画の中で僕をぶちのめしてるんだ(笑)。一度なんか、実際に、アゴにパンチを食らったよ!


そうなんですか?

うん。強くじゃなかったけど。その点では、彼は全く紳士的なんだ。僕の肩を叩くようにしたんだけど、あれはかなり強かった。でも、楽しかったけどね。殴られて、あざができたよ。でも、何と言うか、痛みさえ、嫌じゃないんだ。それも、演技の一つだからね。うん。


それで、歩き方などについても、気付いたことがあったとか?

そう、そう、確かに。面白い姿勢みたいなものを見つけたんだ。それが、ジョーカーの攻撃的な性格にぴったり合うと感じたんだよ。それと、歩き方。説明するのは難しいけど、ちょっと背中を丸めるんだ。


明日はどこで撮影ですか?

知らないんだ。明日、撮影があるのかどうかも、知らないんだ。多分、あると思うけど。ちょっと待って、今日は何曜日だっけ?


金曜日です。

オーケー、僕の撮影は日曜だ。


ジムに通い続けなければならないような役ではありませんよね?

そう(笑)。ありがたいことにね。


良かったですね。

うん(笑)。



クリスチャンとのシーンについて、話していただけますか? あなたは敵役ですよね。象徴的なバットマンの敵役。これは興奮することだと思いますが?

うん、まず言えるのは、クリスチャンと共演できたことは光栄だということ。キャストは皆、すごい人たちばかりだよ。つまり、全員が、僕が共演したいと思っていた人たち、ある時点で僕が影響を受けた人たちだったんだ。とにかく、キャストはすごいよ。僕の最初のシーンは、ゲイリー・オールドマンとのシーンだったんだけど、その時もすごかった。それから、ゲイリーが取調室を出て行くと、バットマンが現れる(笑)。それで、突然、僕が何の映画に出演しているのかに気付いたんだ(笑)。すごく楽しかったよ。だってさ、ええっと、僕は、ほら、僕を悩ませるものが何も無いからね。バットマンもそうだよ。俳優としては、とてもやりやすかった。というのは、誰かがバットスーツを着込んでいるのを見るのは、ちょっと面白いし、笑っちゃいそうになるけど、でも、クリスチャンは、まさにプロの俳優という感じで、ものすごく集中していた。僕がこれまで共演してきた中でも、最も愛すべき一人だし、素晴らしい俳優だよ。バットマンを演じている時でさえ、ものすごく真剣なんだ。彼が、役になりきって声を変えたり、攻撃的になったりするのは、本当に参考になったよ。


コンセプトは、バットマンは恐怖を利用し、ジョーカーは、バットマンに恐怖を感じないということですね? 二人の関係はそういうことですね?

そう。二人は、お互いに相手無しでは生きられない。そういった関係なんだ。相手がいなければ、人生の目的も無くなってしまうような感じ。だから、どちらも、本当のところは、相手に死んでもらいたくないんだ。


マギー・ジレンホールとの共演はいかがでしたか? 彼女の弟とは、共演したことがあったわけですが、彼女とは知り合っていたのですか?

そう、そう。知っていたよ。素晴らしかったよ。僕は、彼女にナイフを突き刺したんだ(笑)。…とても楽しかったし、それにほら、彼女はブルックリンに住んでいるんだ。だから、家族のこととか、いろいろと話をしてね。楽しかったよ。


クリス・ノーランが他の監督と違っているのは、どんなところでしょうか?

僕が知っている他のどの監督より、お茶をよく飲んでいるんだ(笑)。これは、彼が他の監督と違っている点の一つだね。彼はとても若いのに、とても老けて見える。ものすごく落ち着いていて、混乱することがなくて、セットに入ってもリラックスしている。完全に自分自身の世界に入り込んでいるんだ。撮影監督のウォーリーとは、素晴らしいコンビなんだ。二人で完璧な計画を立てていて、僕たちは、ただ、彼らの指示するように動くだけといった感じ。こんな大規模な映画を監督するのがどんなことか、僕には想像もできないけど、彼は、いつも頭脳明晰で、全く混乱することが無い。彼は、実際、驚くべきことだけど、全然、混乱することが無くて、撮りながら、いろいろと作り上げていく。そういう点では、彼はとても柔軟なんだ。



彼は、共同脚本家でもあるわけですが、ジョーカーのセリフについても、現場で手を加えたのですか…

僕? いいや、そんなことは無かった。ジョーカーは、もう出来上がっていた。セリフは全部、脚本のとおりだった。脚本の出来がとても良かったんだ。


みんな、この映画が、とても暗い映画だと言っていますが、ジョーカーによって、ゆがんだ笑いのようなものがもたらされる瞬間などは無いのでしょうか?

うん、うん。それは常に存在するよ。ジョーカーについて言えば、一貫したところが全く無いんだ。彼は、一貫してダークなわけでもないし、一貫して楽しいわけでもない。ずっと、盛り上がったり、落ち込んだりし続けているんだ。


それを演じることは楽しかったと?

うん。一番、楽しかったよ。演じられて。


ブロークバック・マウンテンであなたが演じた役柄とは、正反対ですね。ブロークバック・マウンテンの役は、とても控え目な人物でした。

そう、全くだよ。だからほんとに驚いたんだ。僕の中に、こんな部分があると、クリスが知っていた、というか、思った、というか、信じてくれたことに。なぜ彼が、僕にこの役を依頼したのか、分からないよ。でも、間違いなく、一番楽しかったし、一番自由だった。しかも、スケジュールも最高だった(笑)。2日間仕事して、3週間休む、といった具合でね(笑)。そんな感じで6ヶ月も続いたから、いっぱいサーフィンできたよ。


でも、仕事もあったでしょう?!

うん、もちろん。ただ、スケジュールが長かったんだ。それに、アクション・シーンがたくさんあった。アクション・シーンを撮るのに、3週間から1ヶ月、かかることもあるんだ。


「アイム・ノット・ゼア」がもうすぐ封切られますが、クリスチャン・ベールと一緒のシーンはあったんですか? それと、ボブ・ディランについて、あなたの考えを聞かせて下さい。

いいや、クリスチャンと一緒のシーンは無かったよ。でも、僕は彼を演じた。このフィクションの世界で、彼はディラン風の人物を演じて、僕は、ディランを演じようとしている俳優の役を演じたんだ。映画の中でね。


父親になったことは、俳優としてのあなたにどんな影響がありましたか?

分からないよ。本当は、もっと善良な人間になっていなければいけないんだろうけど(笑)。


人生で何が重要かについて、考えるきっかけになりましたか?

うん。それは、単に僕がどう演じるかということよりも、もっと大きな質問だね。つまり、一般的に、人生では、それは僕に影響を及ぼしたけど、でも、僕が、どんな役を演じたいかとか、あるいは、どんなふうに役を演じるかといったことに、影響したかどうかは分からない。僕が思うに、どちらかと言えば、反対だね。僕は、うん、より大きな視野で考えるようになった。人生という点で言えばね。仕事を通じて、邪悪にならなければいけないし、仕事を通じて、別のことも表現しなければならない(笑)。言葉通りの意味じゃないけど。


また、バットマン映画に出演しますか?

呼ばれればね。


これからももっと悪役を演じるつもりはありますか? つまり、これが最初の悪役ですよね?

そう…初めてだよ。


つまり、やりたいと?

やりたいね。うん。


このことで、信奉者も得たわけですが、それはいかがですか?

良いね。静かだし、恐ろしいし(笑)。


怪我をしたり、危なかったりしたことは?

いいや。でも、クリスチャンは、自分でシアーズ・タワーに上って、上に立ったんだ。一番、てっぺんまで連れて行かれて、自分の足を縁にかけた。彼に細いワイヤーを付けて、で、(実際にやって見せて)こんなふうに、タワーの外に身を乗り出したんだ。とてもかっこいいストーリーだと思ったよ。カーチェイスもたくさんあったし、IMAXカメラを壊したこともあった。トラックと車の間で押しつぶされたんだ。何事も無かったかのように、カメラを取り替えて(笑)、撮影を続けたよ。



今回の映画は、あなたが出演した中で、一番、お金のかかった映画ですか?

うん、確実にそうだね。


そのことで、演技に影響がありましたか? ブロークバック・マウンテンの時と違いは?

そう、全く別物だね。アクションの声が掛かってから、カットの声が掛かるまでの時間は、そんなに違わない。周りがどうでも変わりはない。同じように、やっている。だけど、確かに、状況は違っているね。感心もするし、びっくりすることも多い。楽しいよ。そういったのを眺めているのは、すごく楽しい。


仮面を着けている他に、何があるのですか? 車か何か、特別なものでも?

ジョーカー・モービルとか?(笑) 、ローラーブレードとか(笑)。それは笑えるよね。いいや、彼には車輪は付いていないよ。ただ、周囲のものを手当たり次第、盗むんだ。


硫酸を撒き散らす花とか、そんな物を持っているイメージがあるのですが?

いいや、そんなギミックは、ほとんど無いよ。


ただ、あなたとナイフですか?

彼はただ、残酷なんだ。


残酷なシーンも?

ええっと、多分、PG-13指定じゃなかったかな? だから、それほど残酷なシーンは無いと思うけど。でも、殺人などをほのめかすシーンは多いんじゃないかな。映画は、PG-13指定になるけど、でも、X指定並みの演技をしたいと考えたのをおぼえている。できることならね。だから、それが僕が目指したものと、ほのめかしの力ということ。とても暗い映画だけど、残酷なシーンは多くないよ。


この役に決まってから、どこかでジャック・ニコルソンと鉢合わせしましたか?

鉢合わせしたかったね(笑)。彼とは一度も鉢合わせしたことはないけど、一度、そうなると良いなあ。言葉通りの意味じゃないよ。■


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by dorokuma | 2009-04-08 01:22 | ● The Dark Knight
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We'll always love you. Thank you Heath!
ヒース・レジャー
Heath Ledger

俳優
1979年4月4日生まれ
28才
オーストラリア・パース出身

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